『奇跡の指導法』
藤重佳久（著）　ポプラ社
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吹奏楽で全国金賞10回、新赴任先の高校を１年目で全国大会に導いた、活水学院吹奏楽団音楽総監督が、その指導の極意と著者の教育哲学について書かれた一冊。気になった記述を示すと…

■生徒が自分の心で感動し、自分の心で喜び、自分の心で悲しんだことがなければ、音で表現することはできません。生徒自身のなかに「伝えたいもの」がなければ、どんなに優れた技術も意味をなさないのです

■ふと時間が空いたときは、生徒たちの写真を見ることにしています。一人ひとりの顔を見ながら、「この子は今日ほめたな」「この子は、ここ２日ぐらいほめていないかもしれないな。今日は注目して見てみよう」と確認をするのです

■どうしても勝利至上主義になってしまうのが世の常です。しかしそれよりも、生徒の今後の人生のために重要なのは、人間の優しさに触れたり、本物の感動に出会ったりすることなのです

生徒への愛情と人間的成長を重視する姿勢に感動する１冊です。