K&P税理士法人
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新型コロナと災害損失欠損金の繰戻し還付

こんにちは、尼崎のK&P税理士法人の
芦田 千晶(あしだ ちあき)です。

K&P税理士法人では、本コラムのなかで、税理士・スタッフが交代で、税制改正トピックなど、タイムリーで有益な話題を提供していきます!

(監修:代表 香川 晋平)

コラム(芦田千晶)

新型コロナウイルスの収束がなかなか見えませんが、

皆さんは、災害損失欠損金の繰戻しによる法人税額の還付という制度をご存じでしょうか。

実は、新型コロナウイルス感染症の影響により受けた損失についても、繰戻し還付の適用が受けられる場合があります。

そこで今回は、災害損失欠損金の繰戻し還付制度についてと、新型コロナの影響により還付が適用となる場合についてお話したいと思います。

◆対象法人

 災害により災害損失欠損金が生じた法人

◆対象欠損事業年度

 発災日以後1年以内終了事業年度 又は 発災日以後半年以内終了中間期間

◆繰戻して法人税の還付を受けることができる事業年度

 その災害欠損事業年度開始の日前1年以内に開始した事業年度

 (青色申告書を提出する法人である場合には、前2年)

◆還付額

 還付所得事業年度の法人税額×災害損失欠損金額/還付所得事業年度の所得金額

◆対象となる災害損失

 棚卸資産や固定資産に生じた被害(損失)に加え、その被害の拡大・発生を防止するために緊急に必要な措置を講ずるための費用

→今回の新型コロナウイルス感染症の影響による、災害損失欠損金としては、以下のような費用や損失が該当例として挙げられています。

 ・飲食業者等の食材(棚卸資産)の廃棄損

 ・感染者が確認されたことにより廃棄処分した器具備品等の除却損

 ・施設や備品などを消毒するために支出した費用

 ・感染発生の防止のため、配備するマスク、消毒液、空気清浄機等の購入費用

 ・イベント等の中止により、廃棄せざるを得なくなった商品等の廃棄損

 

なお、客足が減少したことによる売上げ減少額や、休業期間中に支払う人件費など、

棚卸資産や固定資産の被害の拡大・発生を防止するために直接要した費用とは言えないものについては、

災害損失欠損金に該当しませんので注意が必要です。

 

いかがでしたか。

私どもK&P税理士法人では、最新の税制改正内容を踏まえた上で、しっかりアドバイスさせていただきます。

ささいなことでも、お気軽にご相談くださいませ。