給与と外注費の区分
こんにちは、尼崎のK&P税理士法人の K&P税理士法人では、本コラムのなかで、税理士・スタッフが交代で、税制改正トピックなど、タイムリーで有益な話題を提供していきます! (監修:代表 香川 晋平) |
先日、お客様から
「最近、一人親方の大工さんに会社の外壁工事してもらっているんだけど、税務署で給与とみなされたりしないかな・・・?」
とご質問がありました。
たしかに・・・。
外注費で支払って節税対策をしているのに給与と言われちゃうとツライですよね・・・。
給与と外注費には、あいまいな部分がありますので明確にしておきましょう!
そこで今回は、給与と外注費の違いをご説明いたします。
■給与について
雇用契約に基づいて雇用主から従業員へ支払われる労働の対価報酬です。
※消費税がかからないため、雇用主の会社側は消費税が減算できません。
■外注費について
外部の法人または個人と請負契約を締結して、自社の業務の一部を外部委託して支出した費用のことです。
※消費税がかかるため、雇用主の会社側は消費税が減算できます。
今回のケースは一人親方の大工さんにお願いしているため、外注費の扱いになりますが
税務署の方に指摘されないために、給与と外注費をはっきりと明確にしておくことが重要です。
重要なポイント5つをおさえておきましょう!
- ①他人が代替して業務を遂行することまたは役務を提供することが認められるかどうか。
その仕事を他の業者等が代わりにできるものである場合は外注費になります。
- ②報酬の支払者から作業時間を指定されるなどの拘束を受けるかどうか。
業務の成果に対して報酬が支払われる場合は外注費になります。
一方、時給や日給などの労働時間により報酬が決まる場合は給与です。
- ③作業の具体的な内容や方法について報酬の支払者から指揮監督命令を受けるかどうか。
原則、請負契約の場合、仕事をする上での業務の進行や手順については、請負側で自由に決めることができます。
そのため、事業者側から指揮監督命令を受ける場合は雇用契約とみなされ、給与と判断されてしまうのです。
- ④引き渡しが完了していない完成品が不可抗力などで減失した場合に報酬の支払いを請求できるかどうか。
請負契約の場合は、仕事が完了し完成品や成果物を引き渡した時点で報酬が支払われます。
そのため、引き渡しが済んでいない完成品が減失した場合に報酬を請求できない場合は外注費になります。
- ⑤材料または用具等を事業者側から供与されているかどうか。
請負契約の場合は通常、自分で仕事の材料や用具等を用意します。
そのほかにも社会保険料、源泉徴収などいろいろな視点で給与と外注費の違いがありますので
またの機会にでもご説明出来たらとおもいます。
いかがでしたか。
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